今日は木曜日ということで、木のお話しです。
今回はクスノキについてのお話しで樹木というより木材よりのお話しです。
1. クスノキとは
クスノキは、クスノキ科ニッケイ属の常緑高木(じょうりょくこうぼく・一年中緑の葉をつける、成長すると10m以上になる木)です。
暖かい土地をこのみ昔から神社などの植えられていて巨木になる個体が多いです。
漢字では木偏と南で「楠」または木偏と章で「樟」と書いて、どちらもクスノキと読みます。
2. クスノキの特徴
クスノキの特徴は、なんといってもその香りです。
樟脳の香り(ハッカの香り)がとても気持ちよく、アロマでも使われていて心を落ち着かせる効果もあります、また、英語では「カンフルツリー」とも呼ばれていて「カンフル剤」のカンフルで人を元気にしてくれる効果もあります、
そして、防虫防腐効果もあり、以前はクスノキから樟脳を抽出して天然の衣類の虫除け剤としても使われていましたが、現在はほとんど科学的に作られています。
お家でクスノキの木片を軽くサンドペーパーで磨くだけで部屋中に樟脳のいい香りがして、とても癒されます。
ただ、防虫効果もあるので、以前に多量のクスノキを一日中ずっと加工していたら、最初の頃はいい香りに感じていましたが、最後のあたりは気分が悪くなっていて、ちょっと汚いですがゲップまでクスノキの香りを感じてしまいました。
3. クスノキの木目
クスノキの木目の特徴は、均一ではなく同じ個体でも色の濃いところや薄いところがありまた、節や割れも多くあり野性的な木目が特徴で、私はこの野性的な木目が大好きです。
逆にその木目や節や割れを活かすとオシャレで素敵な家具に仕上げることができますし、そのような家具を作るよう心がけています。
現在製作中の沖縄県産クスノキの座卓の天板です↓
以前製作したクスノキで製作した食器棚、キッチンカウンター、ダイニングテーブルです。↓
4. クスノキと彫刻
クスノキは、家具としてもよく使われていますが、彫刻材としても飛鳥時代から仏像材として用いられ、日本では彫刻材としてはもっともメジャーな素材の一つです。
彫刻材として使われる理由は適度な硬さで彫りやすく、大木になるので大作向きです。
わたしも以前に円空を真似て仏像を製作し、お守り替わりに県外に住む娘二人にもたせました。
5. 沖縄にこだわる
写真でお見せした家具や仏像はすべて沖縄産のクスノキで作られています。
最近は沖縄産の大きな一枚板は採れなくなって、九州から仕入れて作られていることも多いです。さらに台風の多い沖縄では真っ直ぐ素直に育つ樹木が少なく、クスノキも曲がりや傷などの欠点も多いです、でもそれが魅力でもありそれを活かすことが楽しくもあります。
そして、沖縄の木を使うことと、沖縄の森が豊かになことが同じ方向であってほしい、そんな思いもあって家具を製作する時は沖縄産の樹木にこだわって製作しています。
自然の恩恵をつい忘れがちですが、
コガチさんのブログを読ませていただくと
傍にいつもある命あるものに感謝する気持ちになります。
ヒキタさま、嬉しいコメントありがとうございます。
木工を通して感じたここ、学んだことを大切にこれからも発信していきます。